母豚と子豚の成長物語:離乳日数を延ばす理由とその観察

3つの主要課題の一つに飼料の輸送コストが高いというものがあります。新潟港から両津港そして農場までの追加運賃が入ります。

対策として、佐渡島の放牧場では、種付けからお産、離乳、出荷までのプロセスを一貫して行っております。そこで私は、イギリスの野外放牧を取り入れてみました。子豚の時期に使用する餌は高価であるため、できるだけその量を抑えたいと考えてのことです。

buhihi

野外で授乳させているイギリスのバークシャーでは、離乳日数を52日としているようです。これを参考にしました。

佐渡の母豚(つぶちゃん)は離乳日数が89日と長めです。(前年度では95日!)

buhihi

めちゃくちゃ離乳するまで長いので、乳首や乳の張り、授乳状況を注意深く観察していました。

分娩後、子豚たちは最初は小屋の中で過ごしますが、徐々に母豚のつぶちゃんと一緒に外へ出るようになり、行動範囲が広がっていきます。3週目には親のエサを一緒に食べ始めます。この際、タイヤの餌入れを増やしてエサを巡る争いを防いでいます。

しかし、早期に離乳してしまうと栄養が不足してしまうのではないかと心配になり、離乳日数をできるだけ長く取るようにしています。

イギリスの野外放牧についての知識は、

「実践飼養マニュアル養豚現場のホップ・ステップ・ジャンプ」という本から得ました。この本には、養豚に関する実践的な知識が豊富に詰まっており、学びながら楽しく読むことが出来ます。特に現場で役立つ情報が満載で、非常におすすめです!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

養豚評論家。
佐渡島という地域の課題解決と持続可能な畜産業の実現を目指し、放牧養豚に挑戦しています。

目次