黒豚のお肉は、口当たりがよく、なめらかでありながら、程良い歯ごたえがあるといわれています。
きめが細かくて、保水性にも優れていて、噛んだ時にジューシー感(多汁性)があります。←ドリップも出にくい
今回は、そこにもうひとつ、『脂肪交雑(筋肉内脂肪)』という視点を取り入れたいと思います。
脂肪交雑が増えると、お肉はやわらかく。 また、脂肪には旨味や甘味を舌で感じさせる働きがあります。
これを、佐渡の豚肉にも取り入れられないかな?というお話です。
脂肪交雑は、遺伝的な影響を大きく受けるんですね!
例えば牛さんですと、その部分を『サシ』とか『霜降り』と呼びます。和牛の霜降りなどすごい写真をよくみますよね。
しかも牛さんは、筋肉内脂肪が多いのに、そと側の皮下脂肪は比較的薄い個体がいます。つまり、皮下脂肪や筋肉間脂肪ですが全体的に厚くなることと、筋肉内脂肪(霜降り、サシ)が増えることとは、必ずしも比例するとは限らない。
よねそこの部分が遺伝なんですよね!豚さんでも、同じようにできないかなと考えていました。皮下脂肪や筋肉間脂肪はできるだけ抑えるけど、筋肉の内部には脂肪を分散させる。(霜降り、サシ)
豚の話でいうと、赤毛のデュロックが和牛と同じく筋肉内脂肪含量が比較的高く、モモの張りも良いと言われています。現在一般に流通している豚肉の多くは、母親が白豚系で交配するオス豚にデュロックが使われていますよね。
もちろん、何でもかんでも交配させれば良い豚ができるとは限らないし、何年も何十年もかけて、養豚の先輩方は良い組み合わせを模索してきたはず。
ですから、佐渡の黒豚にデュロックをと考えるのは、少し先走りすぎかもしれません。
ただ過去の例をみると、デュロックを2元交配として使用することで、もう一方の品種が持つ肉質の良さを残しながら、両親の良いところを引き出すという考え方もあります。
実際、スペインのイベリコ豚でも、純粋種のイベリアだけでなく、デュロックを掛け合わせた2元交配の豚が多く生産されていると言われます。(純粋種だけでは、肉量や脂肪量に不安があるため)
もちろん、
『佐渡の黒豚に、デュロック系統を掛ければ、それでOK!』という単純な話ではないけど。
飼料の内容や飼育方法を一緒に考える必要も…。
それでも可能性はあると思っています。
というか世の先輩方は、過去にいろいろな組み合わせを試してきたはずです。
それでも、『佐渡の中でどう挑戦できるのか?』そして、『永続的に養豚業をどう残せるのか?』
って考えた時に、たどり着いた答えの一つです。 餌も考えなくてはいけませんが、また次回。。
ちなみに、TOKYO Xなども3元豚をつくりますが、3系統の中にデュロック種を使用しています。比較的、筋肉内脂肪が多い豚として有名です。
そして、佐渡ではもう一つ、大きな強みがあります。
完全に外飼いの飼育環境です、ストレスを限りなく小さくしています!… 多分、少ないはずです。
お肉の締まりが悪くなる原因の一つに、強いストレスがあります。
これは人でも豚でも一緒で、長期的な強いストレスは、胃潰瘍や、発育停滞、繁殖への悪影響などにつながります。さらに、疾病にもかかりやすくなる。
豚舎の中で限られた環境に置かれることが、大きな負担になる場合もあります。



一方で、放牧された環境や、キレイな敷料がある環境では、豚自身が体をキレイに保とうとします。
もし体が糞尿で汚れている場合、衛生面だけではなく皮膚から体内に吸収され、肉の臭いにも影響する可能性はあります。(悪臭や異臭)。
そして、匂いを考えるうえでもう一つ重要なのが『脂質』です。脂質は、脂に溶けやすい香気成分を保持するため、風味の強さや、そのお肉ならではの個性にも関わってきます。
動物由来の匂いも脂質成分が関係しています。
牛さんですと筋肉内脂肪含量が豚に比べて多いです。ただ、香りの感じ方は人それぞれで、『みんなが良いと思う香り』を作ることはなかなか難しい。
和牛では甘い香りを感じることが多いと言われ、その一因としてオレイン酸などがあげられます。
もちろんオレイン酸の数値が高ければ高いほど良い、という単純な話ではありません。難しいところですが、豚さんも一緒になります。
良いものは増やせばいい!餌を変えればいい!と簡単な話で終わらないですが、
佐渡の環境だからこそできることを一つずつ考えていきたいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。頑張ってみます。








